- ・「家の外壁がサイディングボードだけど塗装は必要なのかな?」
- ・「普通の塗装工事とどう違うのか知りたい」
など、外壁がサイディングボードとなっているお家の塗装費用を知りたい方に向けて、サイディング工事でかかる費用の相場や必要な工程についてご紹介していきたいと思います。
是非、サイディング施工を行っているお家の方は塗装工事をする際の参考にしていただければと思います。
この記事で分かること(クリックすると移動します)
サイディング塗装費用について
そもそも、「サイディング」とは成形されている板(サイディングボード)を外壁に貼り付けていく工法です。
このようなサイディング施工をした外壁にも塗装工事は必要であり、およそ5年〜10年ごとの周期で塗装工事を行う必要があります。
また、サイディングボード自体が劣化して張り替えを行わなければならなかったりすることもあるので塗装工事だけで済むのかというのは外壁の状態によって変わります。
では、サイディングの塗装費用について下記の4つをご紹介していきます。(クリックすると移動します)
サイディング塗装で使う塗料の費用
サイディング塗装に関わる費用については下記の通りになります。
1.材料費
主に塗装にかかる費用であり、外壁塗装工事全体の費用を左右する項目になります。
塗装の費用は、その材質によって異なり、材質ごとにかかる費用は下記の通りになります。
塗装の種類 | 耐久年数 | 費用相場 |
アクリル | 3年~5年 | 2,000円~5,000円 |
ウレタン | 5年~7年 | 3,000円~6,000円 |
シリコン | 7年~10年 | 5,000円~10,000円 |
ピュアアクリル | 10年~12年 | 7,000円~12,000円 |
フッ素 | 12年~15年 | 10,000円~15,000円 |
(変性)無機 | 15年~17年 | 15,000円~30,000円 |
※価格は相場の値段になります。使用する塗料の量、劣化の状態などによって変わりますのでご注意ください。
基本的な塗料の種類を挙げましたが、アクリルの中でも様々な種類にまた分類されるように塗料の種類は大変多くのものがありますので、一概にこの価格とは断言することはできません。
また、外壁に既に塗られている塗料や家の材質によっては塗ることができない塗料もありますので、塗装業者にしっかり確認するようにしましょう。
2.人件費
人件費とは、塗料を塗る職人や塗装工事に関わる作業にかかる費用になります。
特に材料費以外の作業代がこの費用になります。
塗装工事で行う作業内容の相場は下記の通りです。
工事内容 | 工事価格の相場(1㎡あたり) |
飛散防止ネット | 100円~300円 |
高圧洗浄 | 200円~400円 |
養生 | 200円~500円 |
施工費 | 500円~1,000円 |
外壁以外の付帯工事 | 2,000円~5,000円 |
シーリング打ち替え | 1,500円~4,000円 |
シーリング増し打ち | 1,000円~3,000円 |
現場管理費 | 一式30,000円~50,000円 |
廃材処理費 | 一式10,000円~30,000円 |
これらは塗装工事で行う基本的な作業費用になります。
業者によって項目が多少違う場合がありますので、実際の見積もりで疑問となる項目があれば尋ねるようにしましょう。
3.足場代
足場代の算出方法は下記の通りになります。
- 足場架面積=[家の外周+8m]×高さ
- 足場費用=足場架面積×(足場代/㎡+飛散防止ネット/㎡)
※足場代の相場=500円~1000円/㎡
算出方法を参考にすると、足場でかかる費用の目安が分かるようになります。
また、このような坪数からおおよその足場代を算出することができるようになるので参考にしていただければと思います。
坪数と床面積 ※2階建ての場合 | 足場面積 |
20坪(約66㎡) | 150~170㎡ |
30坪(約99㎡) | 180~200㎡ |
40坪(約132㎡) | 200~230㎡ |
50坪(約165㎡) | 250~270㎡ |
70坪(約231㎡) | 300~350㎡ |
100坪(約330㎡) | 400~500㎡ |
4.その他
その他に含まれる費用で挙げられるのは、移動費、諸経費、事務処理費などになります。
その他にかかる費用は工賃の30%ほどがここにあたります。
以上の項目が外壁塗装に含まれる費用になりますので、実際の見積もりと見比べるときの参考にしていただければと思います。
サイディング塗装費用が高くなる場合
家の状態によっては、サイディング塗装工事の見積もりが価格の相場よりも高くなってしまうことがあります。
ここでは、工事費用が相場よりも高くなってしまうケースについて下記の4つから解説していきます。(クリックすると移動します)
1.外壁に損傷があり、重ね塗りや張り替えをしなければならない
外壁塗装で外壁を調査しているときに、
- ・サイディングボードが一部欠損している
- ・雨樋が損傷している
- ・防水施工が切れている
といったことが発覚する場合があります。
こうした、塗装工事以外に補修しなければならない箇所が出てきた場合は追加費用が発生してしまうことがあります。
但し、業者が専門外とする工事までも見積もりに載せることはできないので万が一関係ない工事内容まで見積もりを載せられている場合はしっかり業者に指摘するようにしましょう。
2.施工の手間がかかるところに立地されている
工事をお願いする家が業者の対象地域から著しく離れている、山間部に位置し、材料は廃材などの運搬に手間がかかるところに立地していると、相場よりも少し高めの費用を設定することがあります。
また、足場が組みにくい場所・構造になっている家も価格が高くなる傾向があります。
これらの価格背景には、工期を平均よりも長く設定しなければならない、人手が通常の塗装工事よりも必要となるという理由があります。
ただし、不自然な諸経費がある、工事内容に比べて人件費が高いといった見積もりに不自然な箇所があればしっかり業者と相談するようにしましょう。
なかには、様々な理由をつけて工事費用を高くしようとする業者もいます。
施工の手間がかかるといっても適正価格に近い費用であるかを判断するべきだといえます。
3.塗装場所が多い
家が三階建てである、坪数に比べて塗装する面積が広い、家の外周が大きいといった塗装箇所が多い場合も平均より相場が高くなることがあります。
これらの費用が上がってしまう理由には、材料費が大きく関係しています。
塗装する場所が多いと、それだけ塗装に使う材料の缶が沢山必要となります。
また、足場を通常の家よりも大きく設置しなければならなかったり、大きい家だと人手を必要とするので人件費もかかるようになります。
材料費や足場代による費用が高く感じるのであれば、屋根塗装と一緒に行ったり、グレードの高い塗装剤で外壁塗装の周期をなるべく長く保つようにすると、そのときの工事費用は少し高くなりますが、経年劣化による補修周期を長く保つことができるようになりますので、結果的に費用を安く済ませられるようになります。
4.下請けが孫請けまである
自社で職人を抱えておらず、自社施工を行わない会社の多くは、ハウスメーカーや工務店、訪問営業による塗装業者がほとんどです。
こうした会社は、自社施工を行っておらず、販売がメインとなるため下請け業者やその下の孫請け業者に依頼するようになっています。
表向きはパートナー会社や協力会社と謳っていますが、実際には下請けや孫請けの会社を指すことが多いです。
こうした下請けに依頼すると、外壁塗装工事とは関係のない中間手数料(中間マージン)をとられ、相場の2倍以上の施工費用をとられてしまうことがあります。
外壁塗装や補修を依頼する場合は、こうした外注に依頼する業者ではなく、自社施工をしている業者に直接依頼するようにしましょう。
-まとめ-サイディング塗装費用について
今回は、サイディング塗装による費用相場についてご紹介していきました。
サイディング施工をした外壁も例外なく外壁塗装を一定の周期で行わなければいけません。
塗装工事を適切な周期で行わなければ、外壁に大きな損傷を与えるだけでなく、いざ外壁塗装をしようとしたときに補修箇所が多くて追加工事が発生してしまったなんてことが起こる可能性があります。
補修工事よりも塗装工事で家の状態を維持できるのであれば、費用の面から見ても行うべきだといえます。
是非、サイディング塗装を行う際は参考にしていただければと思います。