屋根塗装の適切時期と必要知識

屋根塗装に最適な時期は!

費用を抑えるために必要なことは?

 

今の家に住んでから何年かたち、そろそろ屋根の塗装を考えているけれども、屋根塗装をいつ行えばいいのか、どこに頼めばいいのか悩んでいる方も多いのではないでしょうか。

屋根塗装、外壁塗装は、1年を通して行なうことが可能です。

 

また、屋根塗装は最適な季節だけでなく、行う適切な時期を判断するために劣化状態を見極めることも重要です。これらを知っておくことで、塗装作業がスムーズに進みやすい時期を選ぶことや、屋根がボロボロになってしまう前に塗装を行なうことができるのです。

本記事では、屋根の塗装を行なうのに最適な時期や季節、屋根のことについて詳しくご説明いたします。

 

あなたの自宅の屋根はすでに塗り替えが必要な時期に差し掛かっているかもしれません。本記事が参考になると幸いです。

 

 

目次

 

・屋根塗装の必要性

・屋根の種類

・屋根塗装に最適な季節は

・屋根塗装の費用を抑えるなら

・屋根塗装の相場

・屋根塗装の流れ

・屋根塗装まとめ

 

 

 

 

屋根塗装の必要性

外壁と違って、屋根は普段目につかない部分になります。自宅の屋根が現状どうなっているのかわからない方が大半です。雨漏りやひび割れなど、緊急性が高くなる前にプロに現地調査を行ってもらいましょう。そのうえで現像ご自宅が屋根塗装を塗り替える時期なのか判断しましょう。また、専門技術がない人が屋根にのぼると危険なため、絶対にのぼらないようにしてください。

 

塗装の劣化が明らかになる目安としては、一般的に築10年、または前回の塗り替えから約10年と言われています。だた、屋根は外壁と違って紫外線や雨にさらされやすいので耐用年数が短くなることがあります。そのため塗り替え後8年後ぐらいを目安に専門業者に調査してもらいましょう。

 

まず、屋根の塗装や補修を検討しないといけない劣化状況にも種類があるので解説してきます。

 

1 雨漏り 早急に対応が必要

雨漏りがある場合は、早急に屋根を専門業者に確認してもらいましょう。
雨漏りが続くと、屋根の劣化だけでなく建物全体の劣化が早まってしまいます。
また、カビの発生による健康障害も考えられます。

 

2 ひび割れ 早急に対応が必要

屋根にひび割れが発生すると雨漏りや室内への雨水侵入の恐れ、錆びなどの症状が発生します。早めに補修や塗装をすることが重要です。
ひび割れは、スレート、セメント瓦、粘土瓦で発生する傾向があります。ひび割れが発生している部分が一部であったとしても、屋根全体の劣化が進行している可能性が高いため、塗り替えよりも葺き替えが必要な場合もあります。専門業者に判断してもらいましょう。

 

3 塗膜の剥がれ 早急に対応が必要

塗膜の剥がれとは、屋根の塗装が剥がれ、屋根が裸の状態になっており、劣化を急激に進行させてしまいます。塗膜が大きく剥がれ落ちている場合は、外壁材が劣化してる可能性がたかいので補修費用が増えてしまう恐れがあります。早急に専門業者に確認してもらいましょう。

 

4 錆び なるべく早く対応しましょう

錆びは屋根が腐食した状態のことでトタンやガルバリウムなどの金属素材でのみ発生します。
錆びは、進行すると屋根材に穴があいてしまうので見つけたら早急に塗装をしましょう。また屋根の塗り替え前に錆を削って除去する必要があり、広範囲に広がっている場合は除去するために必要な費用と再発を防ぐための処置にかかる費用がかかり屋根塗装の金額が上がってしまいます。発生している範囲が狭いうちに適切な処置をとってもらうようにしましょう。

 

5苔 なるべく早く対応しましょう

コケや藻が発生した状態が続くと、屋根の劣化が早まります。また錆同様コケや藻を除去した後、屋根の塗り替えを行なう必要がありますので、範囲が広い場合は注意が必要です。

 

6屋根の破損 早急に対応しましょう

屋根材の破損はすべての屋根で発生します。破損があった場合は屋根材の補修や交換を行わなければいけません。
特に、耐久性が低い金属屋根やスレート屋根で起こりやすいです。

ここまで、屋根の劣化症状についてご紹介してきました。皆様のご自宅の屋根の状況はいかがでしょうか?もし不安や塗り替え必要な時期かもと思った場合はなるべく早く専門業者に相談しましょう。

*補足情報

屋根業者の訪問営業で、自宅の屋根状況を無料で確認しますと伝え屋根に登り、自ら屋根を破損させて高額な修理費用を請求する悪徳業者もいます。訪問営業の際は十分注意しましょう。

屋根は普段見えない部分になります。きちんと信頼できる専門業者に相談してください。

屋根の種類

屋根といっても、屋根材にはいくつか種類があります。種類によっては塗装の必要がないものもあります。まずは、ご自宅の屋根材が何なのかを確認してみましょう。ここでは代表的な屋根材5種類を紹介します。

 

1 粘土瓦(日本瓦・洋瓦)

耐久性が高く、表面に塗料処理がされていないため、塗装は必要ありません。破損した場合は1枚単位で交換します。

工事価格は1平方メートルあたり9,000〜12,000円と非常に高額です。
耐用年数は50年以上あります。50年以上メンテナンスをしていない場合は専門業者の現地調査をおすすめします。

2 セメント・コンクリート瓦

定期的な塗装メンテナンスが必要となります。
塗料の顔料がチョークの粉のようになるチョーキングや、退色・変色などが見られたら、塗膜の劣化が進行しているサインです。塗り替えをおすすめします。

工事価格は1平方メートルあたり6,000〜8,000円です。
耐用年数は30年程度です。

3 化粧スレート

軽量のため耐震性に優れており、現在、住宅の屋根で最も多く使われている素材です。スレート材自体には防水性がなく、徐々に塗装された表面の防水性が落ちてきますので、新築、最期の塗り替えから10年を目安に塗り替えましょう。
工事価格は1平方メートルあたり4,500〜8,000円です。
耐用年数は20〜25年程度です。

4 トタン

ベースが金属なので、塗装が必要な素材です。サビが発生しやすいため、サビを取り除くケレン作業をしっかり行ってから塗装します。

工事価格は1平方メートルあたり5,000〜6,000円です。
耐用年数は10〜20年で屋根材としては最も短いです。

5 ガルバリウム鋼板

同じ金属屋根でもトタン屋根よりも錆びにくく、耐久性が高いのが特長です。約15年を目安に塗装を行いましょう。

工事価格は1平方メートルあたり6,000〜9,000円です。
耐用年数は30年程度です。
現在の屋根に新しい屋根材を重ねて施工するカバー工法ができるので、安価に雨漏りなどを解決することが可能です。
代表的な屋根材を紹介しましたが、ご自宅の屋根材は何だったでしょうか。それぞれの屋根材や劣化状況によって、工事内容や費用も変わりますので、事前にご自宅の屋根材を確認しておきましょう。

屋根塗装に最適な季節は

屋根塗装には最適な季節があります。結論からいうと雨が少なく、気温も安定している、乾燥に必要な日照時間も確保できる~秋が最適と言えます。

同時に繁忙期にもなりますので、GW、お盆などの大型連休期間は予約が埋まって対応がおくれたり、繁忙期のため単価がたかくなる可能性があります。注意しましょう。予約は早めにとっておくことがおすすめです。

反対に屋根塗装に向いていない時期もあります。屋根塗装にとっては雨が天敵になるので、梅雨の時期と台風が多い季節は避けた方がおすすめです。

また、万が一工事中に雨が降った場合、優良業者なら雨の日に作業できないことを理解しているので、雨が降ったらすぐに外壁塗装を中断します。

雨で工期が伸びた場合の追加料金ですが雨が降るのを前提に余裕を持ったスケジュールを組んでいるため、途中で雨が降っても追加料金はかかりません。しかし中には、雨の中でも作業を続けるという業者が存在します。工期を遅らせたくない気持ちが強いため、仕上がりに影響すると分かっていても無理に作業を続けたりします。そのような悪徳業者の中には工期が伸びた場合高額な追加料金を請求してくる可能性があります。

業者選びはとても大切になるので、本記事でも後ほど業者選びのコツをお伝えします。

 

屋根塗装の費用を抑えるなら

 屋根塗装の費用は相場40万円を超えるため決して安いものではありません。
そのため少しでも安く施工したい場合は、以下のポイントを抑えることで費用を安くすることが可能です。

 

・繁忙期さける

屋根塗装を含めた一般的な外壁塗装の繁忙期は4月~5月 10月~11

価格を抑えたい方は初冬の工事がおすすめです。ただ地域によっては積雪や気温の影響で工事が思うようには進まないこともあるため、注意が必要です。

塗料の乾燥が不十分になるとして、国土交通省公共建設工事標準仕様書や塗料メーカーのカタログには、気温が5度以下の時、湿度が85%場合は塗装を避けてくださいという記載があります。お住まいの地域の天候も確認して、適切な施工時期を決めていきましょう。

 

・相見積もりをする

相見積もりとは、1社だけでなく複数の業者から見積りをとることです。

相見積もりは費用を抑えるだけではなく、各業者の特徴もわかります。一番信頼できる業者に頼みましょう。

 

相見積もりをする際の注意点

3社を目安として同じ条件で見積もりをとりましょう。

相見積もりは多すぎても、混乱するので3社を目安にしましょう。また見積もりの金額算出方法は、業者ごとで違うので、相見積もりをする場合は見積もり条件を同じにしないと意味のない比較になってしまいます。

 

価格が他の業者とかけ離れていないか

 

安さだけで比較をしてしまうと手抜き工事、すぐ剥がれる塗装になる可能性が高くなります。また、見積もりで出した金額にプラスして施工する段階で追加料金を要求してくる場合もあります。

大幅な値引きも、悪質・悪徳な業者がよく使う手で、金額を不当に操作して契約をさせようとしてくる手法なので気をつけてください。

 

一方で、明らかに価格が高い場合は詐欺目的の悪徳業者という可能性があります。このように価格が他に業者と離れている場合は注意しましょう。

 

・現地調査で具体的な見積もりをしているかどうか

 

電話のまま見積もりを出すのは、間違った見積もりです。屋根、外壁塗装の見積もりとは本来、適正価格を出すために現地調査が必要です。

現地調査によって、お客様のお家を細かく調べ、どこに何が発生しているのか、劣化症状の確認をすることで、余分も不足もない、それぞれの家庭に合った見積もりが作れるようになります。

よくある一式やパックの場合、お客様のお家に対して、本当に必要な内容が含まれていなかったり、逆に過剰な内容が含まれている場合もあるので、具体的に何をするのかはっきりと提示してくれる業者を選びましょう。

 

相見積もりのまとめ

 

3社を目安として同じ条件で見積もりをとりましょう。

・価格が他の業者とかけ離れていないか

・現地調査で具体的な見積もりをしているかどうか

 

以上の三つを注意して相見積もりをしましょう。

 

・自社施工の会社を選ぶ

自社施工しない会社を選ぶと下請け会社が施工することになり、仲介料が発生してしまいます。 大手ハウスメーカーやホームセンターは下請け会社を利用するケースが大半です。HPなどを見ると完全自社施工と謳っている業者があるので確認してみましょう。

また、わからない場合は電話で見積もりをとる前に確認してみましょう。

 

自社施工の会社を選ぶメリットは費用を安くおさえるだけではなく、職人に直接

お客様のイメージを伝えることができるので、イメージ通りになりやすいというメリットがあります。

 

屋根塗装の費用を抑えるためにすることのまとめ

 

・繁忙期さける

・相見積もりをする

・自社施工の会社を選ぶ

 

*補足情報

屋根塗装にも、外壁塗装にも、同じく足場代がかかります。つまり、屋根塗装と外壁塗装を一緒に実施すれば、一つの足場で、屋根も外壁も塗装できるのでその分費用を抑えることができます。

一般的に屋根の塗装の方が耐久年数は短いにしろ、屋根も外壁も定期的な塗装が必要ですので、どちらかの塗装を検討している場合には、両方一緒に実施するのがオススメです。

外壁と屋根をいっしょに塗装した場合の費用相場は80万円~です。

 

屋根の塗装相場

優良な業者を見極めるためにも適正価格を知る必要があります。屋根塗装が実際いくらかかるのか解説します。

 

屋根の塗装の相場は、40~60万円(塗装面積50~80㎡の場合 ※一般的な2階建住宅、足場費用込み)と言われています。だし、上記費用は、あくまで一般的な相場価格。実際の費用は、屋根の広さや劣化状況、使用する塗料の種類など様々な要因によって、上記費用より高くなることもあれば、安く抑えられることもあります。

 

屋根塗装は塗料代でも相場が変わっていきます。それでは代表的な塗料代の相場価格をみていきましょう。

 

塗料

耐久年数

費用

アクリル

約5~7年

1400~1600/

ウレタン

約3~5年

1700~2200/

シリコン

約5~7年

2300~3000/

フッ素

約10~15年

3800~4800/

 

最期に簡単に塗装面積で計算すると、屋根塗装でかかる総費用は次の価格になります。

 

延べ坪数

塗装面積

工事費用相場(総額)

20

50㎡

20万~40万

30坪

75㎡

30万~55万

40坪

100㎡

40万~75万

50坪

125㎡

50万~95万

60坪

150㎡

60万~125万

 

屋根塗装をした人の平均費用は、30~70万円の層が多いです。

資金や塗装方法、屋根の劣化状況にもよりますが、ある程度参考にしてみましょう

屋根塗装の流れ

ここまで本記事を読んできて、屋根塗装の必要性や具体的な内容をわかっていただけましたでしょうか。そこで実際に屋根塗装をしようとなったときどのように工事を進めていくのかを説明します。

屋根の塗装は以下のような流れで進めていきます。

 

1 業者選び

まずは業者選びです。信頼できる業者がわからない場合3社以上を目安に現状調査から、見積もりまでしてもらいましょう。アフターフォローがしやすい地域の業者のHPや口コミを参考にしながら選ぶと安心です。見積もりを依頼した業者の中で一番妥当だと感じた業者を選択し契約すると良いでしょう。

契約書の締結の際には、契約内容をしっかりと読み込むことと不明点がないように質問をしておくことが重要です。契約書の内容が、のちのち認識の食い違いなどが起こった際の参考資料となるため、記載されていない内容があった場合にはトラブルのもとにもなりかねません。

 

2 塗装内容の打ち合わせ

塗装内容の打ち合わせについては、実際に塗装する塗料・色を選び、塗装にかかる期間や費用などの詳細事項について確認を行ないます。最善の施工内容を現状の屋根の状態を踏まえて専門業者と一緒に考えましょう。

 3 塗装

ここから塗装に入っていきます。流れとしては以下の通りです。

①足場の設置・養生 

足場のみ他社に頼んでる業者もいるので確認しておきましょう。

②高圧洗浄

③下地補修

④下塗り・⑤中塗り・⑥上塗り

2日以上かけて行うことがほとんどです。

3度塗りが基本です、手抜き工事をする悪徳業者もいるので注意しましょう。

⑦縁切り

⑧養生、足場を撤去

5.塗装後の最終確認

契約内容と相違が無いかを確認するとともに、塗装の仕上がりについてもここで確認をしておきます。

6.支払い・保証書の発行

塗装内容の確認後には、支払いを行ないます。保証書が発行されることもあります。保証がある場合は渡される保証書にアフターケアの内容などが記載されていますので、しっかりと保存しておくようにしましょう。保証がない会社もありますので、契約時に確認をしておきましょう。

保証期間は塗料によって変わり、だいたい1〜10年で設定されます。 基本的には塗料の耐用年数が長いほど保証期間が長いです。シリコン塗料で1〜5年、無機塗料で5〜10年程度が目安となります。

 

まとめ

 

・一般的な屋根塗装のサイクルは約8年!最期の塗り替えから8年たったら専門業者に現地調査をしてもらいましょう。

・屋根塗装に最適な季節は春!

・費用を抑えるなら、繁忙期は避け、自社施工会社を選びましょう

・屋根塗装の相場は40万~

 

この記事では、屋根の塗装の時期を知るところから、屋根の塗装の際に知っておきたい知識までお伝えさせていただきました。

塗装は1年中できるため、まずはご自宅の現状を知ることから始めましょう。屋根塗装が必要であると判断された場合は専門業者と相談しながら、工事に時期や施工内容を決めていくと良いでしょう。

 

本記事が、塗装の時期の選定やご自宅の悩み解決のお役に立てていましたら幸いです。