外構工事の3つのスタイル

外構工事の3つのスタイル

外構づくりに失敗してしまう主な原因は、「どんな暮らしがしたいか」「そのためにはどんな外構がいいか」というイメージが足りていないことが原因です。
新築住宅を建てる時は、どうしても建物本体のプランを中心に考えてしまいます。さらには予算の関係もあって、外構のイメージをじっくりと練る余裕がなくなりがちではないでしょうか。
その結果、実際に入居して生活をスタートした段階で、「住みにくい」「プライバシーが確保されない」「風が抜けずじめじめする」などといった、さまざまな問題が見えてくるのです。
リフォームで対応するにしても、余分な費用とお金がかかってしまいますから、外構のプランもしっかりと検討しなければなりません。

では、一体どのようにすれば後悔しない外構づくりができるのでしょうか? 
外構スタイルとその特徴を知っておけば、自分たちの暮らしに合った外構を選択しやすくなり、成功する確率を大きく高められます。
以下の項目では、3つの外構スタイルとそれぞれのメリット・デメリットを詳しく見て行きましょう。

オープン外構のメリット・デメリット


オープン外構は、公共の道路と私有地との境目に壁をつくらない、開放感にあふれた外構スタイルです。
欧米の郊外などによく見られ、海外のニュースやドラマで目にしたことのある方も多いかと思われます。
メリットとしては遮蔽物がなく、光や風をふんだんに採り入れることができるため、狭い敷地でも圧迫感や閉塞感を感じることがありません。
防犯面でも不審者が隠れられる死角がないので、建物本体の防犯性はむしろ高めです。壁や塀を作らない分、コストも大幅に抑えることができます。
一方で、敷地外から家が丸見えになるため、プライバシーを確保しにくくなるのがデメリットです。
外から見られるのが嫌で、カーテンを閉め切ったままにしてしまう方もいるかもしれません。
また、敷地の内外の境界がわかりにくく、家族以外の人が勝手に入ってきてしまうこともあるでしょう。
お子様の道路への飛び出しや、自転車・ホースなどの盗難にも注意する必要があります。境界の目印として植え込みや花壇を設置する、目隠しとして庭木を植えるといった対策を取るのがおすすめです。

クローズ外構のメリット・デメリット


敷地の境界線を、塀などでしっかりと囲んで閉じるのがクローズ外構です。
塀の高さを上げれば、道路だけでなく近隣の2階からの視線もカットでき、プライバシーをしっかりと保護できます。外部の視線を気にせず、いつでもカーテンを開けられますし、ガーデニングやDIY、バーベキューなど思い思いの過ごし方ができるでしょう。
その反面、採光や通風が抑えられてしまうことで、暗くジメジメした空間になりがちなのは無視できないデメリットです。
死角が増えることで防犯性の問題も生じますし、閉鎖的な雰囲気のために、近隣の方との交流がしにくくなるケースもあるかもしれません。壁や塀を多く作る分、コストもかさんでしまいます。
対策としては、普段から近隣とのコミュニケーションを密に取っておくほか、適度に隙間のある塀にするなどの解決策も考えておきましょう。死角を減らせるように壁の配置を工夫し、防犯カメラやセンサー式ライトなどを設置するのも有効です。そして、多くのコストをかけて失敗しないよう、デザインは慎重に検討してください。

セミクローズ外構のメリット・デメリット


オープン外構とクローズ外構の「いいとこ取り」をしたのがセミクローズ外構です。
その定義はやや曖昧ですが、概ね「クローズ外構のように完全には閉じず、抜けのあるフェンスや低めのブロック・植栽などでゆるやかに区切る外構」というのが一般的です。
「駐車場付近はオープンで、門扉からはクローズに」というスタイルも、セミクローズに入れる場合があります。
セミクローズ外構のメリットは、プライバシーをある程度確保しつつ、開放感も獲得できることです。
また、抜けのあるフェンスはデザインも多彩で、モダンなアルミフレームからアンティーク調のアイアンを使ったもの、木材を使ったカフェ風のタイプなど、選ぶ商品によってさまざまな外構を楽しめます。
一方、死角による防犯性の低下や通風・採光の阻害といったデメリットも、オープン外構とクローズ外構の中間です。中途半端なだけになってしまわないよう、どこの死角をなくした方がいいのか、どこからの視線を遮りたいのかといったことをよく考えましょう。

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